世界におけるイヌの歴史について調べてみた。1
- 2019.03.09
- 犬
人間と暮らし始めた最も古い動物であるイヌは、
民族文化や表現の中に登場することが多い。
古代メソポタミアや古代ギリシアでは
彫刻や壷に飼いイヌが描かれており、
古代エジプトでは犬は死を司る存在とされ(→アヌビス神)
飼い犬が死ぬと埋葬されていた。
紀元前2000年頃の古代メソポタミアの説話
『エンメルカルとアラッタ市の領主』では、
アラッタ領主が
「黒でなく、白でなく、赤でなく、黄でなく、斑でもない犬を探せ」
と難題を命じる場面がある。
つまり、既にこれらの毛並みの犬が一般的だったわけである。
紀元前に中東に広まったゾロアスター教でも
犬は神聖とみなされるが、
ユダヤ教では犬の地位が下り、
聖書にも18回登場するが、
ここでもブタとともに不浄の動物とされている。
イスラム教では邪悪な生き物とされるようになった。
現在でもイスラム圏では牧羊犬以外に
イヌが飼われることは少ないが、
欧米諸国では多くの犬が家族同然に人々に飼われている。
日本でも5世帯に1世帯がイヌを飼っているといわれている。
中世ヨーロッパの時代には、宗教的迷信により、
魔女の手先(使い魔)として忌み嫌われ
虐待・虐殺されたネコに対し、
犬は邪悪なものから人々を守るとされ、待遇は良かった。
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